アパート経営のノウハウ

不動産投資会社の選び方

2022.08.25

 アパート・マンション経営を成功に導くためには、良きパートナーとなる不動産投資会社と出会うことが大切です。数多くある不動産投資会社の中から自分にぴったりな相手を見つけるには、どのような基準で選んだら良いのでしょうか? 不動産投資会社を選ぶときのポイントや注意点をまとめました。

不動産投資会社の役割

 まずは不動産投資会社の役割を振り返っておきましょう。不動産投資会社はオーナーの不動産経営をサポートする存在です。受けもつ役割は主に「物件購入前」と「物件購入後」に分けることができます。
物件購入前に不動産投資会社が果たす役割として代表的なものは、投資物件の紹介でしょう。膨大にある投資物件の中から、自分にあった物件を見つけることは容易ではありません。物件概要などの資料から収益性を見極めるのも、相応の不動産知識が必要です。普段から膨大な数の不動産情報を把握、精査している不動産投資会社なら、個々の希望に即した物件を見つけ出することができます。
また、物件の購入にあたって必要となる法的手続きの代行や、金融機関から融資を受ける際のサポートも不動産投資会社の役割。個人で行うには、大変な手間がかかる作業や専門的な知識が必要となる作業を、オーナーに代わって行います。

 不動産投資会社の仕事は、物件を紹介して終わりではありません。物件購入後に、ユーザーが購入した不動産としての価値を維持し、収益を上げるための管理業務を請け負うこともあります。日常的な清掃や設備の点検などのメンテナンス業務に加えて、入居者の募集、家賃の回収、ローンの返済、入居者からのクレーム対応も含め、煩雑な業務をすべて請け負ってくれる不動産投資会社も少なくなりありません。家賃保証や入居率保証など、リスクに備えたサービスを提供しているところもあります。
このように、不動産投資会社は物件の選定から購入、その後の維持管理に至るまで幅広い業務を長期間にわたって任せることになります。それだけに信頼できる会社を選び、良好な関係を築くことが大切なのです。

不動産投資会社の選び方

 不動産投資会社と言っても、物件の建築や販売から行っているところもあれば、投資物件の紹介のみを業務としているところまで様々なタイプがあります。まずは自分が投資したい不動産、投資したいエリアに精通している会社から選んではいかがでしょう。

 ご存知のように実物不動産にしても、アパート、マンション、ビル、商業施設など、いろいろな種類があります。多くの不動産投資会社は得意分野をもっているため、まずは自分が投資したい不動産に強い会社を選ぶことがポイント。餅は餅屋という言葉どおり、不動産の種類ごとに経営ノウハウは大きく異なり、その分野に精通している会社ほど安心だからです。

 その上で、不動産投資会社の資料やホームページ、面談などで以下のようなポイントに注目してみましょう。

・実績(販売戸数、管理戸数、入居率など)
・会社の規模(設立年数、資本金、従業員数、上場or非上場、取引金融機関など)
・費用(仲介手数料、管理費など)
・専門家との連携体制
・アフターフォローの充実度

 不動産投資会社を選ぶ上で、販売戸数や管理戸数などの「実績」が重要であることは言うまでもありません。どれだけ多くの投資家に支持されてきたかを端的に把握することができるからです。また、実績のある会社はそれだけ専門分野の知識やノウハウが豊富に蓄えられていると考えられ、手厚いサポートを受けられるかもしれません。不動産投資ビギナーは特に、実績のある会社を選びましょう。

 「実績」の中でも、特に重視したいのが入居率。入居率の高さはオーナーの収益に大きく影響するからです。高い入居率を維持している会社は、賃貸需要の高い立地にこだわる、入居者募集のための施策や家賃設定をこまめに見直す、などの空室対策がしっかりできていると想像できます。オーナーへのサポート体制が充実していなければ、高い入居率を実現することはできません。

 「会社の規模」も忘れずにチェックしたい項目のひとつ。前述のとおり、オーナーと不動産投資会社は数十年単位の長い付き合いになることがあるため、途中で相手が倒産してしまうような事態になってしまうと大変です。設立年数や従業員数はもちろん、不動産という金額の大きな商品を扱う業種である以上、資本金の額も多いに越したことはないでしょう。必ずしも大企業である必要はありませんが、バランスシートなどから読み取れる経営状態が健全で、かつ安定的な収益を上げている不動産投資会社を選ぶことが大切です。

面談でチェックすべきこと

 得意分野や実績、会社規模などの条件からある程度、候補を絞り込んだら、実際に不動産投資会社まで足を運び、相談に行ってみるのが次のステップ。担当者と会話する中で、その会社が自分の投資スタイルに合っているかを判断します。投資の目的は人それぞれ。インカムゲインを主体として長期的に安定した収益を確保したい人と、キャピタルゲイン主体のハイリスク・ハイリターン型投資を望む人では、選ぶべき相手が違ってきます。投資目的や資産状況などを細かくリサーチした上で、適切な提案をしてくれる不動産投資会社を選ぶと安心です。

 面談では自身の資産状況について、包み隠さずに伝えるのがポイント。自己資金に応じて、どのような資金調達方法があるのか、融資先の紹介などもサポートしてもらえるのかを確認します。デメリットやリスクが全くない投資は存在しません。資産運用の話題になったときにメリットしか語らない会社は、信用しない方が賢明でしょう。どんなリスクが、どの程度あるのか? 万一トラブルがあったときには、どのように対応するのか? リスクに備えるために採っている施策は何か?といった点について、きちんと説明してくれる会社を選びましょう。

 「費用」は単に安ければいい、というものではなく、サービス内容との兼ね合いです。物件紹介してもらうだけなら仲介手数料のみですが、購入時の法的手続きや資金調達の手引き、購入後の管理業務等まで全て任せたいなら、相応の費用を支払うことになります。専門家が必要になったときに不動産投資会社から紹介してもらえるのか、オーナー自身で受け持つ作業は何なのか、といった点を事前に確認しておきます。
費用の中でも特に注目したいのが「管理費」。他の費用と違い、定期的に支払いが発生するからです。金額はもちろん、管理業務の内容、品質も確認しておいた方が良いでしょう。不動産という資産の価値を維持するためには適切なメンテナンスが不可欠だからです。


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最終更新日:2022.08.25

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