
アパート経営初心者が選ぶべき物件ポイント
アパート経営は比較的リスクが少なく、安定収入が期待できる不動産投資と言われています。 “初心者向け”の不動産投資とも言えるでしょう。しかし成功するには、物件の条件を慎重に見極める必要があります。特に「どのような場所に建物を建てるか」は重要な条件。初めてアパート経営するなら、どのような立地、土地が適しているのかを解説します。
高い収益性を確保するには土地選びから
アパート経営の収入源は家賃収入です。安定した収入を維持するためには、投資期間全般にわたって空室率を低く抑えることがポイントになります。
地域の特性にあったフロアプランや内装、設備等にすることも大事ですが、それ以前に賃貸ニーズの高いエリアにアパートを建てることが大切。どんなに素晴らしい建物を作ったとしても、地域に賃貸ニーズが少なく、入居者がいなければ収入にならないからです。
逆に言うと、賃貸ニーズの高いエリアに建つアパートで、適切なフロアプラン、適切な家賃設定なら、賃貸経営はほぼ間違いなく成功すると考えて良いでしょう。仮に将来、売却するとしても入居率の高いアパートは高値がつきやすくなります。
賃貸ニーズの高い立地とは?
それでは、どのような立地が賃貸ニーズの高い場所なのでしょうか? 以下で具体的に見ていきます。
・人口(特に若者)が多い都市、人口増加が期待できるエリア
都市の物件よりも郊外にある物件の方が、利回りが良い、という話を聞きます。それは都市の土地が高く、初期投資額が高くなってしまうから。しかし賃貸ニーズは都市部の方が明らかに高く、実質利回りでは有利なことが少なくありません。土地が高いのは、それだけ人気があり、高い収益性が期待できるエリアだからです。
日本では若年層の人口が減っているものの、賃貸アパートに暮らす人の多くはやはり若者が中心(※)。学生や独身社会人の多いエリアを選ぶと良いでしょう。
※総務省統計局「平成20年住宅・土地統計調査の解説」https://www.stat.go.jp/data/jyutaku/2008/nihon/4_1.html#:~:text=%E6%8C%81%E3%81%A1%E5%AE%B6%E4%B8%96%E5%B8%AF%E7%8E%87%E3%82%92%E5%AE%B6%E8%A8%88,%E4%BB%A5%E4%B8%8A%E3%81%A8%E3%81%AA%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%84%E3%82%8B%E3%80%82
ただ都市部は土地代が高く、最初に大きな投資額が必要となるのも事実です。それなら将来的に若者の人口増が期待できるエリアを狙うのはいかがでしょう? 人口流入量が増えているエリアや公示地価が上昇しているエリア、大学キャンパスや企業の移転予定などがあるエリアを狙うのも一案です。
・交通利便性の良いエリア
立地の好条件として真っ先に挙げられるのが交通アクセスの良さです。都心か郊外かによっても異なりますが、一般的にはやはり駅から近い方が有利。賃貸物件では経年とともに家賃が少しずつ下がっていきますが、駅から近い物件の方が下落率は低い、つまり長期にわたって高い家賃収入を維持できる、という統計データがあります(※)。
※「LIFULL HOME’S×SMTRI Report <賃貸マンションと比較した賃貸アパートの実態分析>」株式会社三井住友トラスト基礎研究所による調査
https://www.smtri.jp/report_column/report/pdf/report_20200915.pdf
都心部は路線数が多いため、駅との距離だけでなく複数路線が使えることも好条件となります。地方都市の場合は主要駅までのアクセス、急行の停車駅か否かにも注目しましょう。
・近くにスーパーやコンビニがある立地
賃貸アパートに暮らす人、特に若者は住まいに生活の利便性を求める傾向にあります。スーパーやコンビニ、ドラッグストア等の生活関連施設と距離が近いことは好条件となるでしょう。住宅情報サイトに掲載する際にも有利です。
一方、ファミリー向けの物件であれば、保育園や幼稚園、小中学校に近いことも有利な条件となります。物件から近隣にある学校までの経路が安全かどうかも確認しておきましょう。
・周辺環境が良い立地
周辺環境は物件の価値に大きく影響します。建物は自由に設計することができますが、周辺環境を変えることはできないため、慎重に選びましょう。特に女性向けアパートなどの場合は、治安の良さや景観の美しさ、清潔感を重視してエリアを選びたいところです。
また幹線道路や線路に近い物件の場合、騒音や排気ガスの問題もあります。建物の防音性を高めることもできますが、当然、コストに反映されます。建築後に状況を改善することは難しいため、土地選びの段階で慎重に検討しましょう。
・競合アパートの入居率が高いエリア
当該エリアの賃貸ニーズが高いかどうかを判断する材料として、競合するアパートの空室率をチェックする方法があります。競合物件が多いエリアは不利と思われがちですが、必ずしもそうとは限りません。同じような条件を持つアパートの入居率が軒並み高ければ、さらなる賃貸ニーズが期待できる、新築ならさらに有利、と判断できます。エリアごとの空室率は不動産投資サイトや地域の不動産仲介会社で調べることができます。不動産仲介会社や管理会社と良好な関係を築き、地域の情報を入手することも大切です。
参考:楽待「賃貸経営マップ」https://www.rakumachi.jp/property/land_price/map
アパート経営に豊富な実績をもつシノケンでは、賃貸ニーズの高いエリアに絞って物件を提供しています。独自のネットワークで一般流通化する前の情報をいち早く入手し、将来的にも賃貸のニーズが見込める駅から徒歩10分以内の立地を厳選。好条件の土地を事前に現金一括購入した上で、お客様に紹介しています。そのため賃貸不動産を経営した経験のない初心者の方でも、安心して投資することが可能です。
土地の広さや条件もポイント
アパートを建てる場所を選ぶ際には立地だけでなく、土地の条件にも注意しなければなりません。土地は用途地域別に「建ぺい率」と「容積率」の比率が定められています。購入したい土地が決まったら、まずは地域ごとに定められている建ぺい率・容積率を確認し、建築可能な延床面積がどれくらいになるのか算出してみましょう。
延床面積から通路や階段、エントランスといった共用部分、設備部分を除いた面積が、賃貸用住居に充てられる土地です。その土地の広さを元に、地域の特性に適したフロアプランを考えることが賃貸オーナーとして最初のステップとなります。
一戸あたりの面積を狭くした方が戸数を増やすことができ、多少空室があっても他の部屋が埋まっていれば収入をカバーしやすくなりますが、ニーズに見合った間取りとすること、戸数とのバランスを考えることが何よりも大切です。ファミリー向けの物件なら一戸あたりの面積を広めにし、付加価値を付けて一戸あたりの家賃を高めに設定する、という考え方もあります。
また立地条件の良い場所であっても、変形した土地、狭小地、旗竿地などの場合は、住居に充てられる面積が少なくなってしまうケースもあるので注意します。その他、陽当たりなども事前にチェックしておきたいところです。
アパート経営初心者が土地を選ぶとき、建物を建てるときには自分だけで判断せず、プロの意見を求めることも必要です。ぜひ信頼できる不動産経営のパートナーを見つけましょう。