副業ならストック性の高いビジネスである不動産投資が有利な理由

2022.09.22

 高い収入を得たければ、人より多く働かなければならない……。日本では相変わらず、そうした考え方を持つ人が多いかもしれません。しかし現実には、労働しなくても収益を得られるビジネスモデルがいくつも存在します。より効率的に、より大規模に、資産を形成するためにはどのような方法があるのでしょうか?ここでは「ストックビジネス」と「フロービジネス」について解説していきます。

フロービジネス、ストックビジネスとは?

 「フロービジネス」は言葉から連想できるように、その都度、物品やサービスなどを売買してキャッシュフローを生み出すビジネスモデルのことを指します。物品を販売して対価を得る小売業、労働力を提供するサービス業が代表的で、誰にでもイメージしやすいビジネスモデルと言えるでしょう。フロービジネスの場合、収益源のほとんどが単発による取り引きなので、収入を継続させるには働きつづけなければなりません。

 もう一方の「ストックビジネス」は、「フロービジネス」のように毎回、取り引きするのではなく、契約によって継続的に収益が得られるビジネスモデルのことを表します。水道や電気のような公共サービス、あるいは最近流行のサブスクリプション・サービスもストックビジネスの一種と考えられます。一度契約を結べば継続的に収入が入ってくる仕組みで、「フロービジネス」のように必ずしも自身の労働力や時間を提供する必要はありません。また、収入が資金源となりビジネス規模を拡大しやすいのも特長のひとつ。


アパート経営はストック性が高いビジネス

 それでは、不動産投資は「フロービジネス」「ストックビジネス」のどちらに当てはまるのでしょう? アパート・マンション経営のような実物不動産投資については、賃借人と一度契約を結ぶと継続的に家賃収入(インカムゲイン)が得られることから、ストックビジネスに近いと言えそうです。一方で、物件を売買して得られる収入(キャピタルゲイン)をメインにした不動産投資については、一回ごとの取り引きであることからフロービジネスと捉えられます。

 このように、ひとつのビジネスが必ずしも「フロービジネス」「ストックビジネス」のどちらかに当てはまるわけではありません。実際には多くのビジネスモデルが両方の側面を持ち合わせており、その中で「フロー性が高い」「ストック性が高い」などと分析されます。たとえば、小売業やサービス業において商品を単発で販売している限りは「フロービジネス」ですが、月額会員制を導入するなど顧客が継続的に利用、継続的に会費収入が入る仕組みを作ることで、ストック性を高めることが可能です。

 会社勤めによる給与どうでしょうか? 実はこれも「フロー性が高い」と言われるビジネスモデルのひとつです。会社との契約によって毎月、一定額の給与がもらえるので「ストックビジネス」のように思えますが、継続的に収入が入るビジネスモデルが全て「ストックビジネス」とは限りません。その理由は「ストック」の意味にあります。英語の「ストック」は「蓄え、在庫」といった意味がありますが、ビジネスの世界では「資産」を表します。自身が獲得した資産を活用し、利用者に対して継続的に価値を提供する構造としたビジネスモデルが「ストックビジネス」なのです。

 給与は労働力を提供することで得られる収入であり、自らの時間を費やし働き続ける必要があります。会社の業績により収入の変化を余儀なくされる場合もあるかもしれません。また、給与所得も貯金しておくだけでは、それ以上の収益を生み出すことがありません。仕組みを作ることで、あまり手をかけなくとも継続的に収入が得られるストックビジネスとは対照的です。

フロービジネスとストックビジネスを組み合わせることが理想

 ただ、フロービジネスである会社員もデメリットばかりではありません。提供した労働力に対して、毎月確実に給与をもらえるのは大きなメリットです。収入を得るために初期投資をする必要もありません。一方で、ストックビジネスの多くは価値を生み出すまでにある程度の時間がかかり、初期投資を必要とすることも少なくありません。

 収益を安定化させるためには、フロービジネスとストックビジネスを上手く組み合わせることが効果的です。たとえば、会社員を続けながら副業としてストックビジネスであるアパート経営を始める……という方法が考えられるでしょう。日々の生活費を給与所得で賄いながら、家賃収入というプラスアルファの収益源があるのは将来設計を考える上でとても安心です。

 アパート経営を始めるには不動産取得費用=初期投資が必要となりますが、金融機関からの融資を得れば問題ありません。融資を利用するとレバレッジが働くので、自己資金のみで投資した場合よりも大きな投資効果が得られます。そこで得られた収入を次なる投資の資金源とし、さらに規模を大きくしていくことも可能。会社員を定年退職後も、不動産収入は途絶えることはありません。フロービジネス+ストックビジネスの組み合わせこそ理想的と言えるのです。

 

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最終更新日:2022.09.22

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