
アパートオーナーになるための準備
実物資産が手に入る本格的な不動産投資として人気のアパート経営。かつてアパート経営は資産家だけのものというイメージでしたが、現在はサラリーマンで始める人も少なくありません。アパートオーナーになるには、どんな心構えや準備が必要なのでしょうか? 「これからアパート経営をしてみたい」と思っている人に向けてポイントを解説します。
アパートオーナーになるための心構え
大前提として、アパートを経営するのに特別な資格や条件はありません。もちろん不動産全般に関する知識や登記などの法務、税務、管理業務等の知識があるに越したことはありませんが、必ずしも全て自分で行う必要はありません。実際にアパートを所有しているオーナーもスタンスは様々です。
不動産を購入する前に、大切にすべきポイントは「なぜアパート経営を始めようと思ったのか」「アパート経営を通して何を得たいのか」という動機です。不動産投資の中でもアパート経営は、長期的に安定した収入が得られ、建物と土地の実物資産が手に入る投資として人気です。また、節税効果が高いため相続を考えている人、サラリーマンなど本業を別にもっている人にも適している投資スタイルと言えるでしょう。ただ、少ない自己資本を元手にハイリスク・ハイリターンを狙いたいという人には、キャピタルゲインを重視した他の不動産投資、あるいは株式等金融投資の方が向いているかもしれません。なぜアパート経営を選ぶのか、自分の中で理由を明確にしておきましょう。
また、投資に使える自己資産や時間がどのくらいあるのか、自分の金融的な信用度はどうなのか、現在の状況を自己分析しておくことも必要。元手の改修計画や利回りの想定など、その後の投資プランを練る土台となるためです。
まずは土地と建物の購入計画を立てる
アパート経営において重要なキーワードとなるのが、「利回り」と「空室リスク」です。空室をできるだけ抑えながら、利回りが最大になるよう、経営計画を立てましょう。「地方都市でアパート経営をはじめるメリット・デメリット」でも解説しましたが、同じ実物不動産投資でもマンションとアパートではメリット、デメリットなど考え方に違いがあります。マンションは区分所有、アパートは一棟丸ごと所有するスタイルが一般的。区分所有する場合、その部屋が空いてしまうと収入ゼロになってしまいますが、アパートは室数がある分、そもそもの空室リスクが低いと言えます。
アパートの購入パターンは主に、「土地から新規に取得し、建物を新築する」、「既に持っている土地に建物を新築する」、「中古物件を購入する」の3種類となるでしょう。土地・建物とも新規取得するのはコストがかかりますが、「アパート経営に適した土地、建物の間取りや設備を選べる」「入居率が高い」「家賃を高く設定できる」という大きなメリットが得られます。中古物件は安い価格で購入でき、その分だけ利回りが高くなりやすい、実績があるので原本回収計画が立てやすい傾向にありますが、設備などが古くなることで空室が増えたり、修繕が必要になったりして、実質的な利回りが下がってしまうリスクもあります。
先ほど、「アパートは一棟所有が一般的」と書きましたが、最近ではクラウドファンディングの仕組みを利用して複数人の投資家がひとつの物件に出資し合う不動産投資スタイルも登場しています。一棟購入するのはハードルが高いと感じている方は、まずはクラウドファンディングでオーナー体験してみる方法もオススメです。
参考:「不動産投資が身近になる「不動産投資型クラウドファンディング」最新事情」
アパート経営は建ててからが本番
よくアパートには、都市部や駅近の土地が適していると言われます。また、ファミリー向けの物件より、単身者向けワンルームの方が有利とも。確かに、都市部や駅近の単身者向け物件は入居率が高く、空室になってもすぐ次の入居者が決まりやすい傾向にあり、家賃も高く設定しやすいでしょう。一方でファミリー向け物件は長期契約に至りやすく、坪あたりの建築費用を低く抑えられる、というメリットがあります。つまり、投資できる自己資本&融資額、希望する利回りなどの条件によって、最適な土地や建物は異なるのです。日頃から都市計画区域や公示地価などの情報を収集し、予備知識を仕入れておくことが有効です。
参考:東京よりも郊外へ? 公示地価から垣間見えるライフスタイルの変化
また、アパート経営は土地を手に入れ、建物を建てて終わり……ではありません。「税金から維持費まで、アパート経営にかかるコストを解説」にあるように、共用部分を清潔に保つ、古くなった外壁などを修繕する、設備のメンテンナンスを適切に行うなど、資産価値を維持する努力が必要です。それらは管理業務と呼ばれ、そうした業務を専門に請け負う管理会社があります。どこまでを自分で、どこまでを管理会社に委託するかはオーナー自身の判断。入居者募集等も含む実務的な作業については全て管理会社に任せ、経営判断に集中するオーナーもいます。そうした自由度の高さこそ、アパート経営がサラリーマン不動産投資家に向いている理由のひとつです。
これらアパート経営に適した土地選定や建物の仕様決定、管理会社選びには、専門的な知識やノウハウが求められます。、初めてアパート経営する場合、一から全て自分で行うのは難しいかもしれません。そこで、信頼できるパートナーを見つけることが大切です。シノケンは長年にわたってアパート経営に特化してきたプロフェッショナル。不動産投資の経験がない人でも、安心してアパート経営を始められます。アパート経営に興味をお持ちの方は、ぜひ気軽にご相談ください。