2021年公示地価に見る、土地価格最新動向

2021.04.22

国土交通省は2021年3月23日、同年1月1日時点の公示地価を発表しました。新型コロナウイルス感染拡大の影響は大きく、商業地・工業地・住宅地の全用途平均(全国)では前年比0.5%のマイナスと6年振りに下落となっていますが、その一方で堅調を維持しているエリア、上昇しているエリアもあります。今回は2021年の公示地価から、土地価格の最新動向を分析してみましょう。

全体的には下落するも、エリアによって大きな差

公示地価とは、国土交通省が毎年3月に公表する全国の土地価格のことです。「毎年1月1日時点での土地価格」としているのが特徴で、土地取引や税評価の目安として、また金融機関の担保評価などにも広く活用されています。1970年から50年以上にわたり継続的に発表されてきました。

前述したように、2021年の全用途平均(全国)の公示地価は前年比マイナス0.5%と、6年振りの下落となっています。新型コロナウイルスの感染拡大が大きく影響したようです。ただし、リーマンショックや東日本大震災の影響を受け、マイナス2.6〜4.6% という大幅な下落を記録した2009~2012年に比べると、下落幅は僅かです。国土交通省では「全体的に弱含みとなっているが、地価動向の変化の程度は、用途や地域によって異なる」と表現しています。

特に下落幅が大きかったのは三大都市圏(東京・名古屋・大阪)の商業地で、平均1.3%の下落 。これは新型コロナウイルス感染拡大によって訪日客、宿泊客が大きく減少し、店舗やホテルに使う不動産需要が落ち込んだ影響と考えられます。インバウンド需要に頼っていた地域ほど、大きな影響を受けました。ただ昨年一年間の変動で見ると、三大都市圏においても下半期では大阪の商業地を除いて上昇 傾向にあり、上半期の大幅な下落から回復しつつある、と判断することができそうです。

住宅地についても名古屋圏でマイナス1.0%、東京圏、大阪圏でマイナス0.5%と大都市圏を中心に下落し、全国平均でもマイナス0.4%となっていますが、都市近郊では比較的、堅調を維持しています。特に千葉県では上昇傾向が顕著で、東京都に近い地域、房総半島、成田市など広いエリアで昨年の公示地価よりも上昇しています。また埼玉県の都内に近いエリア(川口市・蕨市・戸田市)、神奈川県川崎市、横浜市、相模原市緑区、茅ヶ崎市、茨城県守谷市でも昨年対比で地価が上昇 。これは在宅ワークの浸透や巣ごもり需要などで、郊外の土地需要が高まったためと思われます。

高級住宅地や別荘地ではニーズが拡大

都内でも全てのエリアで下落したわけではなく、港区や目黒区では上昇しました。国土交通省では「(港区や目黒区は)高級住宅地を中心に環境・利便性の良好な地点が多く、コロナ禍の影響が小さい高所得層が需要者の中心となることから、上昇地点が相対的に多く見られた」 と分析しています。利便性の高いエリアでは継続的な地価上昇が続いており、さらなる需要の高まりが新型コロナウイルスの影響を上回った、と見ることができます。

また全体的な下落に反し、長野県軽井沢町や静岡県熱海市など地価が上昇した地域もあります。特に軽井沢町の一部では10%も上昇 。これは二拠点居住や地方への移住といった新しい形態のライフスタイルが反映されたものと思われます。テレワークの普及、インターネットの利便性向上によって、従来は一時期を過ごす避暑地、高所得者層の別荘地として捉えられていた地方に、新たな需要が生まれつつあります。

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最終更新日:2021.04.22

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