「住みたい街(駅)ランキング2020 関東版」発表。上昇傾向なのは意外なあのエリア!?

2020.04.23

恒例となった、リクルート住まいカンパニーの「SUUMO住みたい街(駅)ランキング2020 関東版」※1が今年も発表されました。安定した人気を維持している街もあれば、新たに票数を大きく伸ばした街もあります。今年のランキングから、人々がその街に抱くイメージがどのように変わっているのか、またどんな環境の変化が影響しているのかを探ってみましょう。

トップ3は今年も強かった! 常連の街、人気の秘密は?

1位「横浜」、2位「恵比寿」、3位「吉祥寺」という上位3つの街は、住みたい街ランキングにおける不動のトップ3。今年も上位3位の順位はまったく変わっていません。これらの街に共通しているのは、大規模なショッピングモールから中小規模の店舗が揃っていて、レジャー施設も充実、閑静な住宅街もある、といった点でしょう。もちろん都心へのアクセスが良いのも絶対条件です。

中でも横浜は2018年から3年連続でトップを獲得しました。半数近い票数を他県に住んでいる人から得ている事実は、観光などで訪れる機会が多く、海と近代的な街が隣接した景観に憧れる人が多いためでしょう。また横浜市庁舎の移転、横浜スタジアムの大幅リニューアルなど、駅周辺を含めた街全体が常に変化していることも人気の要因に挙げられます。神奈川県内に住んでいる人に限った投票でも、2位の「海老名」に約3倍もの票差をつけて堂々のトップ。県内と県外、両方からの人気を得ていることが分かります。

2位の恵比寿は恵比寿ガーデンプレイスをはじめ、ホテルや映画館、エビスビール記念館、美術館など文化的施設に魅力がある新しい街。渋谷、代官山など若者に人気のエリアに近いこともあって、20代からの支持がやや高めになっています。3位の吉祥寺も定番。都心から程よく離れていて閑静、買い物から食事まで近隣エリア内で全て揃う利便性などで、安定した人気を得ています。特に都内に暮らしている人からの支持が厚いことは特徴の一つでしょう。

“あの映画”もイメージに影響!? 埼玉県の街が躍進

ランキング4位以下の街には変化がありました。4位となったのは「大宮」。順位自体は昨年と変わっていませんが、2018年の9位から昨年ジャンプアップしており、急速に人気が高まっています。不動の人気と思われている吉祥寺との差は僅か。20代と男性に限定した順位では既に吉祥寺の得点を超えていることから、全体のランキングでもトップ3に入る日が近いかもしれません。さらに、同じ埼玉県の「浦和」も10位にランクイン。上位10位に東京都以外の街でランクインしているのは、横浜と大宮、浦和のみです。

埼玉県の人気上昇は他の街でも見られ、「さいたま新都心」も一昨年29位、昨年23位、今年19位へと大きく順位を上げ続けています。さいたま新都心駅周辺で思い浮かぶものといえば、少し前までオフィス街と「さいたまスーパーアリーナ」のイメージが強い印象がありましたが、2015年にショッピングモールの「コクーンシティ」が大幅に施設を拡充。さらに「さいたま赤十字病院」をはじめとする医療施設、教育環境も近年充実し始め、暮らしやすい街へと変貌を遂げました。そうした変化を見てきた埼玉県内の人々にとって、さいたま新都心は今や憧れの街になりつつあるのです。

ちなみに大宮、浦和の2都市はともに上野東京ライン、京浜東北線、湘南新宿ラインが併走する区間にある駅。「東京方面」「新宿方面」どちらにも直通し、30分程度で行けるアクセスの良さがあります。また、さいたま新都心も上野東京ライン、京浜東北線が乗り入れているため、上記2都市に引けを取らない利便性が魅力です。都内に比べると割安感のある家賃も人気を押し上げている大きな要因でしょう。もしかしたら昨年公開されて話題となった“あの映画”も、埼玉県のブランド力アップに影響しているかもしれません。

新駅開業を迎え、常に変わり続けるJR山手線沿線

本ランキングは関東地方全体の街(駅)を対象にしていますが、その実、トップ10の半分となる5エリアはJR山手線の沿線(2位「恵比寿」、5位「目黒」、6位「品川」、7位「新宿」、8位「池袋」)。住みたい沿線ランキングでも3年連続でJR山手線が1位となっており、依然として大都市部に人気が集中していること分かります。

8位の池袋については、文化的施設やアニメ関連のショップなどが充実しており、20代の若者から圧倒的な支持を得ています。一方で、“100年に一度の大改造”とうたわれ、昨年も新生「渋谷パルコ」に代表される大規模ショッピング施設の開業から、区役所や公会堂の新築など再開発が大きく進んだ「渋谷」は11位。昨年の13位から順位を上げましたが、残念ながらトップ10入りは果たせませんでした。ただ、代わりに「表参道」や「三軒茶屋」「青山一丁目」など、渋谷を取り囲むエリアが大きくスコアを伸ばしています。これは渋谷という街の再編が駅周辺だけでなく、広い範囲に波及していることの表れ。渋谷駅周辺にすぐ行ける距離で、かつ住環境が整っている地域に暮らしたい……という人が多いためでしょう。

今年3月にはJR山手線として49年ぶりの新駅となる「高輪ゲートウェイ駅」が開業し、周辺の地価動向が注目されています。今後もJR山手線沿線とその周辺にあるエリアからは目が離せません。

首都圏の人気、衰えず

「住みたい街(駅)ランキング」は、人々がその街に対して抱くイメージを反映したもの。交通インフラや商業施設が充実した首都圏は特に変化量が大きく、そうした変化そのものが街の魅力となってランキングに影響を与えています。

賃貸住宅の対象となる若年層、単身層ほど都市に憧れる傾向があり、街の変化に敏感。日本全体では人口減少局面に入ったといわれていますが、東京都内をはじめとする都市部では他エリアからの流入、単身者が増えたことに起因して、人口、世帯数ともに増加し続けています。長期的に見ても、この傾向が大きく変わることはないでしょう。アパート経営を始めようと思ったなら、今は好機かもしれません。

シノケンは、こうした資産性の高いエリアに集中して事業展開。日々変わる街の動向にも注目し、お客様の資産価値を最大化する努力を続けています。

※1 出典:「SUUMO住みたい街ランキング2020 関東版」株式会社リクルート住まいカンパニー プレスリリースより|2020年3月3日

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最終更新日:2020.04.23

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