資産運用

注目集める「REIT」今さら聞けない基本を知る

2019.11.22

REIT(リート:Real Estate Investment Trust)は「不動産投資信託」とも呼ばれ、不動産投資の特徴である換金性の高さと、投資信託の特徴である分散投資や少額投資といったメリットを兼ね備えている投資方法です。

その仕組みは、投資家から集めた資金を資産運用のプロ(専門家)が不動産に投資し、運用。キャピタルゲインやインカムゲインといった売買差益から、不動産の管理費や経費を差し引いた収益が投資家のもとに分配されるというものです。間接的に不動産オーナーになることができ、オフィスビルや商業施設、戸建て住宅などさまざまな種類から投資不動産を選ぶことができるのも魅力の一つです。

またREITは、投資対象の不動産によって「オフィスビル系」「ホテル系」「商業施設系」など複数のカテゴリに分かれており、不動産所得の軽減措置が適用されます。

そんなREITが持つ主な特徴には、下記の3つが挙げられます。

1.比較的安定した配当金(分配金)の授受
主な配当原資が不動産の賃貸料(インカムゲイン)になるため、収益の確度が高く、比較的安定した配当金(分配金)の授受を 期待できます。また、資産価値が上昇した場合には不動産売却(キャピタルゲイン)による配当金(分配金)の授受も見込めます。

2.売買しやすく換金が簡単
不動産投資という一面がありながら投資信託の流動性をあわせ持つREITは、取引所に上場されていれば株式と同じように売買できるため、流動性が高く換金を簡単に行うことができます。
実際の所有不動産の場合は、売買の相手を見つけるところから条件の交渉まで全てを行わなくてはならないため、取引所で全てを完結できることは大きなメリットといえます。

3.プロの専門知識を活用した分散投資が可能
資金を預けた後は、不動産投資のプロ(専門家)が運用するため、賃貸管理や煩わしい手続きが発生する直接的な不動産投資より手間が掛かりません。また、専門家の目で判断した長期的な利回りの見込める複数の不動産に投資できるため、リスクの分散が可能になります。

もちろんREITも投資の一種なので、価格の変動により投資元本を割り込むこともあります。しかし前述の通り、不動産と投資信託の特徴を兼ね備えているため、その場その時に合った判断をすることでリスクの軽減が期待できます。

これまで本サイトでも紹介してきた不動産の直接投資の場合は、レバレッジ効果を活用して資産を増やしたい人や、現物を確認して納得した上で投資をしたい人、担保価値を活用して投資対象物を広げたい人が向いていると言えます。一方REITの場合は、投資のリスクや手間と時間を掛けずに安定した収益を得たい人や少額から投資を始めたい人に向いていると言えるかもしれません。

シノケングループでも、その子会社シノケンアセットマネジメントがREITの許可を取得しました(関連リンク:シノケンの国内不動産ファンド(REIT)事業 国土交通大臣より取引一任代理等の認可を取得!)。

不動産の直接投資とREITはどちらがいいというわけではなく、それぞれの特性に合わせて選択するものです。まだ不動産投資が未経験という方などは、まずはREITで体験してみるというのもいいかもしれません。

Editor:
最終更新日:2019.11.22

おすすめ記事